FlashからHTML5へ
2016年2月9日、Google は AdWords や DoubleClick などの広告プラットフォームで、Flash で作成された広告が今後配信できなくなることを正式に発表し、そのロードマップを公開しました。
リンク:Google display ads go 100% HTML5 …(Google+)
これにより、2017年の1月2日をもって Google の広告ネットワーク上では Flash広告は完全に終了し、以後は HTML5 を代替フォーマットとして利用することが推奨されています。
■Flash終了までのスケジュール
2016年6月30日より: AdWords および DoubleClick への Flash広告のアップロードができなくなります
2017年1月 2日より: DoubleClick経由を含む Google Display Network(以下:GDN)での Flash広告の配信ができなくなります
※Flashで制作された「動画広告」であれば問題ありません
日本ではあまり Flash の広告は見かけなくなりましたが、既に Chrome などのブラウザでは Flash広告は表示自体が難しくなっていますし、AdWords や DoubleClick ではない第三者の広告サーバー経由では(アップロード不可などの)アラートがないため気づきにくく広告費を無駄遣いしてしまう可能性もありますので、Googleが以前より公開している Flash広告の HTML5変換ガイダンスを見ながら、早めに対応をすることをお勧めします。
リンク:Flash 広告を HTML5 広告に変換する – AdWords ヘルプ
なお、GDN上でのFlash広告の終了は、以前からの既定路線だったと思われます。モダンブラウザでは Flash は数年来ずっと冷遇されており、2015年7月にはモジラ(Firefox)は今後 Flash をサポートしないと宣言し、翌月には Google の Chrome でも同様の措置が取られていたため、近年はインターネット上での Flashの表示自体が急激に難しくなってきているためです。
参考:In June, we announced that Chrome will begin pausing…(Google+)
Flash対応にまつわる関連ベンダーの膨大な対応コストや、ユーザーのブラウジング体験の向上、セキュリティの問題などを考えれば、Flashが下火になっていく理由は十分ありますので、この流れは致し方ないと思われます。もちろん Flash自体がなくなるわけではなく、今後も製作者の間では長く使われていくはずですが、それがインターネットからは少し離れた場所になる、ということかもしれません。