検索連動型広告におけるモバイルの存在感は日増しに増加 〜Adobeの調査から

検索連動型広告におけるモバイルの存在感は日増しに増加 〜Adobeの調査から

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Adobe Digital Index(ADI)

2016年1月28日、Adobe がデジタル広告やソーシャルメディアについて定期的に発表している調査資料「Adobe Digital Index」(以下:ADI)の2015年第4四半期版が公開されました。

資料はリリースと同時に SlideShare でも一般公開されています。

リンク:Adobe Digital Index Q4 2015 Advertising Report

ADIは全部で28ページと比較的読みやすい文量なのですが、SlideShareで見るとやや文字がつぶれて読みにくいため、今回は検索連動型広告のパートについて、印象的なトピックをかいつまんで紹介できればと思います。

検索の成長率は鈍化するも、モバイルの存在感は一層高まる

検索連動型広告の2015年の年間成長率は 5% と、2014年の 12% から大きく鈍化しているようです。

search-trend-adobe
アメリカは既に鈍化傾向に入っていましたが、2015年はヨーロッパにその傾向が顕著に表れ、前年の 17%増から一転、5% に下がっていることがグラフからも分かります。

これだけを見ると「Search is dead(検索は終わった)」などと言う人が出てきそうですが、ADI のアナリストは「これは単純に成長率の鈍化という現象であって、チャネルとしての重要性が下がったわけではない」とコメントを添えています。

成長率の鈍化の構造的な要因は、モバイルの急成長です。ADIによると、2015年の検索連動型広告の全支出の約37%がモバイルだと言われており、これは前年対比で23%の増加になっており、市場全体(5%増)から見ても、成長の牽引役を担っています。
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一方で、上図にあるように、モバイル広告の平均CPCは、PCと比較して 26% 低いという結果が出ています。モバイルへの投資は伸びているものの、CPC が PC と比較して低いため、市場規模(費用)に直すと相殺されて結果的に鈍化傾向にあるように見える、ということですね。

smartphone-trend-adobe
四半期ごとにデバイスごとの推移を見ても、モバイルの広告費はジワジワとそのシェアを広げています。タブレットは Google では出し分けが出来ない以上、デスクトップに引っ張られてシェアが減少するのは仕方がないことかもしれません。

モバイルということで言えば、第4四半期(10−12月)はホリデーシーズンでもありますので、Eコマースでの商品リスト広告(PLA)の伸びは前年対比で95%増(約2倍)まで達したとのこと。PCが11%増でしたので、モバイルコマースは広告面でもかなり一般化したと言えそうです。

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上図は四半期ごとのアメリカ/アメリカ以外での PLA の成長率をグラフ化したものですが、どの四半期でも二桁成長を続けており、商品検索を意図したクエリでの PLA のカバー率は益々高まっていることが分かります。(だからこそ Google はカルーセルやエクスパンド表示など、表示方法によるマネタイズに苦心しているわけですが)

なお、モバイルでのブラウジングは全トラフィックの41%を占めていると言われていますので、現在のコスト比率が 37% だということを考えると、数年来言われていた現実とコストのギャップは、徐々に埋まってきていると言えると思います。

以上、検索関連のトピックを取り上げてみました。このほかにもディスプレイやソーシャルなどの推移もありますので、ご確認下さい。

■おまけ

今回は2015年第4四半期版をご紹介しましたが、この一つ前の第3四半期版は日本語化されており、以下から無料で閲覧することができます。

リンク:アドビ、デジタル広告などの最新トレンドを伝える2015年第3 四半期版「デジタル広告&ソーシャルインテリジェンスレポート」を公開 | Adobe.com

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