2016年1月20日、Googleはニューヨークで開催したプレスイベントで、ライブやスポーツなどのイベントをリアルタイムで波及させる「Real-Time Ads」のリリースを発表しました。
リンク:Google Debuts ‘Real-Time Ads’ To Drive Live Engagement | AdExchanger
この「Real-Time Ads」によって、スポーツや音楽ライブ、記者会見やセレモニーなどのイベントを、YouTube、アプリ、GDN(Google Display Network)などを通じて即時的に波及させることが可能になるようです。
リアルタイム広告なので、「事前に設定したキャンペーンをライブの時間帯でオンにする」という旧来の仕様ではなく、内容に合わせて動的に差し込んでいくタイプの仕様になるようです。
ベータテストとして、2015年にEA(Electronic Arts)と Google が共同で作成した、NFLを素材にしたクリエイティブ作成ツール「Madden GIFERATOR」を活用して、ゲームやハーフタイムの時間帯にスポーツ関連のサイトやアプリに GDN を通じて動的なクリエイティブを配信した事例が発表されています。
※ Madden GIFERATOR の制作事例はこちら
EA Sports Madden GIFERATOR ? Think with Google
Googleは今回の発表で Real-Time Ads を始めるために必要な準備や業務手順は公開しませんでしたが、プレゼンターで代理店部門の担当役員である Walpert Levy によれば、「コンテンツがあらかじめ用意されたものではなく動的に差し替わるということを除いては、通常のAdWordsのキャンペーンプロセスと同じ」とのこと。
内容からして当初は限定ベータ版からのスタートだと思われますが、大きなイベントを頻繁に実施する企業では活用できそうな内容です。オンラインとオフラインの距離が、計測以外の分野でも縮まってきた印象を受けますね。一方で、YouTubeで動的に挿入されるとなると、ユーザーエクスペリエンスは若干気になりますが、そのあたりの詳細も含めて、続報を待ちたいと思います!