米Twitterは 2015年12月10日、Twitterにログインしているユーザーだけでなく、非ログインユーザーが他者のプロフィールやツイートを表示したときにも、同社の広告であるプロモツイートを表示するテストを開始したと発表しました。
リンク:Testing Promoted Tweets on our logged-out experience | Twitter Blogs
このテストは、アメリカ、イギリス、オーストラリア、そして日本で一部の広告主に限定して行われ、その後ローンチに向けて徐々にテストの範囲が拡大されていくようです。
テストの開始当初は PC のみのテスト表示となり、プロフィールページとツイート詳細(パーマリンク)がインベントリの対象となります。以下のサンプル画像のように、ログアウトしている状態でプロフィールページを表示すると、黄色い枠で囲まれた部分にプロモツイートが表示されているのが分かります。
ログアウトした状態でツイートを見る機会のあるユーザーは5億人とも言われていますが、その中の一定の割合に、Googleの検索結果からの流入があるものと思われます。
Googleの検索結果には、2011年のFirehoseデータ提供契約の満了を機にリアルタイムツイートは表示されなくなっていましたが、今年(2015年)約4年ぶりにFirehoseが復活したばかりでした。ログアウトユーザーへのプロモツイートの表示は、2014年10月の段階で既にTwitter自身が言及していたものの(→参考記事)、あれから1年以上経ってようやく今回のテストが発表された背景には、Googleとの再契約によって安定的にログアウトユーザーからのツイート閲覧数が確保できる目処が立ったことに理由があるのかもしれません。
いずれにせよ、ログインユーザーの約2倍とも言われるログアウトユーザーからの閲覧は、プロモツイートのリーチやトラフィック獲得を大幅に引き上げる効果があるものと思われます。
ソーシャル・ネットワークの収益化では、如何に自身の「外側」へ無理なくネットワークを拡げていくかが課題となることが多いと思いますが、Facebookなどと比べて匿名性が比較的高い Twitter では、もともと内と外の「際」が曖昧なこともあってか、今回の発表はそれほど無理のないインベントリ増加策ではないかと思います!