TwitterのBuy Now機能は米国ではロンチしており、USユーザーはツイートの中で目にすることが出てきているようです。
リンク:Twitter Buy Now | Twitter for Business
画像を含め、商品情報を含んだツイートにBuyボタンがあり、それをクリックすると購入プロセスが開始します。ユーザーはTwitterプラットフォームから離れることなく購入を完了できます。プラットフォーム各社がBuyボタン機能を「モバイルにおけるコンバージョン・パフォーマンスの改善」に位置付けている中で、Twitterのこの使い勝手はそれを満たしていると言えると思います。
TwitterのBuy Now機能を使うには、商品データを以下の指定パートナーに出す(または出店する)ことで実現します:
- MERCHANTS & BRANDS(Adidas、Harperなど)
- MARKETPLACES(FANCY、gumroadなど)
- PLATFORMS(shopify、stripeなど)
どのように動作するかはshopifyのサイトのアニメーションにいくとわかりやすいかと思います。リンクはこちら。
ご覧の通りで数タップで購入がアプリ内で完結しています。ここがキーポイントですね。完全に使い勝手の違うショップアプリに飛ばす過程で出るであろう一定の離脱者を最小限にくい止めるには、このようなUI/UXにするのが必須ですね。
いろいろ調べているとパートナーの1社としてあがっているStripe社が提供しているRelayというプロダクトが、この仕組みを支えているように感じます。
Relayはアプリ内で直接商品の購入を完了できるようにするためのAPIです。APIドキュメントを見る限りでは比較的シンプルな仕組みでTwitterと連携することができます。Relayを使えば、他のアプリでも同様のことが実現できるので、TwitterのBuy Nowのような取り組みは大手プラットフォーマーに限らず今後増えていくのではないかと考えられます。極端な話、アプリのマネタイズは広告、アプリ内課金に加え商品販売(アフィリエイト的なディールも含め)といった形で。
Stripe社はセコイア・キャピタル、アンドリーセン・ホロウィッツ、ペイパルの創業者(ピーター・シール、マックス・レブチン、イーロン・マスク)が投資家として名を連ねており、この事業の可能性の大きさと期待を示しています。
Twitterは今後もパートナーは拡大させていくでしょうし、すでにパートナーに出店、またはデータ接続しているマーチャントはさほど労せずしてTwitterのBuy Now機能を使えるというのは一つの戦略だと思います。
一方で、マーチャントの1stパーティデータにどの程度Twitterがアクセスできるのかがわかりづらい面もあります。予想ですが、Googleなどは直接マーチャントと(データフィードプロバイダーが間に入る場合も含め)接続しデータも保有する戦略をとるのではないかと予想していますが、そのケースと先々どのような差が出るのか出ないのか、というところをウォッチしていきたいと思います。