2015年7月初旬に発表(※)された、数回のタップでニュースレター購読、見積もり依頼、電話連絡依頼、資料請求などの用途でフォームの入力/送信が完了し、Facebook のネイティブアプリ内で完結させられる『リード獲得広告』ですが、グローバルでAPI経由とパワーエディタでの提供を発表しました。
※参考:タップ数回で簡単にフォーム入力できる広告のテストを開始 ─ Facebook for Business
リンク:Facebook opens Lead Ads to all advertisers
『リード獲得広告』では、Facebook に登録してある名前やメールアドレス、電話番号などを基に、ユーザーがタップ後該当する項目に情報が自動入力されます。別のアプリやブラウザを開くこと無く入力作業が完結するのはユーザー体験的にも良いものになるのではないでしょうか。
また、ユーザーはフォームに自動入力された情報も任意で編集することができ、最後の申請ボタンを押すまで広告主に情報が渡されることはない、とのことです。
フォームの形式に関しては、Facebook側で準備してあるスタンダードな形式とカスタマイズ可能な形式が提供されており、免責事項などを任意でフォームに挿入できます。
Facebookリード獲得広告の実際の作成手順について
筆者も早速パワーエディタで確認したところ、キャンペーンの目標で『リード獲得』を選択すると設定が可能でした(発表通り広告マネージャの広告作成ツールには該当する項目が表示されていませんでした)。
あとは従来の作成手順同様、キャンペーン名、広告セット名、広告名を入力して進んでいくだけです。
※広告セットの設定前に利用規約に同意する必要があります。
プレースメントに関してはモバイルニュースフィードのみ、最適化のメニューはキャンペーン目標通りかクリックへの最適化のみで、デイリーユニークリーチなどは設けられていません。
あとは広告の作成ですが、画像、テキスト、CTAボタンを設定し、フォームの作成に移ります。試しに作ってみましたが、数ステップで簡単に完了する比較的わかりやすい作りになっています。
Step 1) フォームの名前と言語を選択
フォームに名前を設定し、ターゲットに表示されるフォームの言語を選択します。
Step 2) ユーザーへの質問を設定
デフォルトで氏名とメールアドレスが設定されていますが、電話番号や居住地の情報、生年月日などのユーザー情報のほか、Facebook側で準備している項目や『Add Custom Question』の文字をクリックすることで任意の質問項目も設けられるようになっています。
質問項目を確定させると、プライバシーポリシーと免責事項を任意で設定する画面へ移ります。
フォームへの入力が完了し、情報を送信したユーザーに対して自社サイトへの誘導を促すことができるため、任意のURLをここで設定します。
最後にここまで設定した内容をプレビューで確認することができます。プレビューを見ていくと、確かに数タップで情報の送信が可能な仕様になっていることが確認できました。
以上で作成の手順は終了となります。ちなみに、広告に追加するCTAボタンはデフォルトで『登録する』になっていますが、『申し込む』、『ダウンロード』、『見積もり』、『詳しくはこちら』、『フォローする』といった他のボタンも設定できるようになっています。
参考リンク集:
・Lead Ads ─ Facebook for Business
・API Document ─ Facebook Developers
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これで全広告主が利用可能になった Lead Ads(リード獲得広告)、仕様としてはユーザーが数タップでリクエストを送信できるというシンプルなものですが、 Facebook のようにユーザーのニーズが顕在化していないことが多いチャネルの場合、はじめから最終コンバージョンの獲得を狙っていくのではなく、中間コンバージョンとして適切な指標を定めて運用するのは重要なポイントになりますので、そういった意味では使い方次第で有意義な新機能になるのではないでしょうか。
Lead Ads で収集したカスタマーリストをカスタムオーディエンスとして作成して別の訴求を行うなど、既存機能との相性も良いかと思いますので、早速使っていきたいと思います!