品揃えレポート
Googleは2015年10月5日(日本時間10月6日)、商品データベースであるマーチャントセンターに、「Shopping Assortment Report(日本語名:品揃えレポート)」を追加することを発表しました。既に日本語でも利用可能になっています。
この「品揃えレポート」は、自社のショッピングキャンペーンで広告している商品以外の、他の商品の状況を確認・比較ができるレポートです。レポートは Google Product Category(Google 商品カテゴリ)別に表示され、他社の販売状況や設定価格が一覧で確認できるため、自社が新しく仕入れる商品や販売価格の参考に使えるレポートです。
品揃えレポートの利用方法
品揃えレポートは、Merchant Center の管理画面の左側のメニューに出ています。「品揃えレポート」をクリックすると、そのアカウントで閲覧可能な商品カテゴリに即したレポートが表示されます。デフォルトの表示では、普段意識している商品カテゴリの結果ではない可能性もありますので、プルダウンされる Google 商品カテゴリを選択して、レポートに表示される情報を絞り込むとよいと思います。
なお、選択できるのは、現在自社のショッピングキャンペーンでインプレッションが確認できているカテゴリに限られますので注意して下さい。
レポートに表示される情報は、以下です。
ランク: 対象となるカテゴリの人気度で、1位から100位まで表示
画像: 他の事業者が「商品画像リンク(image link)」にしている画像のサンプル
ブランド: 商品のブランド
商品名: 他の事業者が「商品名(title)」にしている値のサンプル
説明: 他の事業者が「商品説明(description)」にしている値のサンプル
カテゴリ: 対象商品が属する「Google 商品分類(Google Product Category)」
ベンチマーク価格: 対象商品を販売する他の事業者の設定した価格が最大5つまで表示。(送料は含まず)
なお、レポートの右上にあるボタンからレポートをダウンロードできますので、参考になるデータがあれば保存しておきましょう。
繁忙期に向けてオークションは激化
Googleはここ数年、10−11月にショッピング広告周りの機能追加を数多く発表しています。(そうじゃなくてもオールシーズンで更新は多いですが…)
理由は明白で、ブラック・フライデーやサイバー・マンデーで知られるように、特にアメリカでは11月下旬から12月中旬にかけて、1年で最も小売の販売が伸びる週間とされており、この期間に間に合うようにショッピングキャンペーン周りの機能追加を発表することで、広告主の出稿を促すことを狙いとしているようです。
「品揃えレポート」は、自社のカテゴリに近い分野で、他社が出品している商品情報を確認できるため、商品フィードの最適化や、取り扱い商品の増加を後押しするような意図で公開されています。これはRPM理論(※)でいうところの「Quantity」にあたる施策で、オークションプレッシャーを高めることで、Googleショッピング経由での配信量が増え、オークションの活発化とともにユーザーへの関連性が高まることを狙いとしていると考えられます。
※RPMについては、こちらの記事を参照→ RPM、そのビジネスの中心
先日のYouTube向けショッピング広告も含め、今後はショッピング広告の広告配信面も大幅に増えることが予想されますので、オークションプレッシャーを増やすことで、広告在庫の増加とCPCのバランスを保っていきたい意図が感じられますね。
品揃えレポートは完全なオリジナル商品を販売するショップ以外は非常に使いやすいレポートだと思いますので、Googleの狙い通りで悔しいですが、多くのマーチャントにとって積極活用していきたいレポートになると思います。