2015年9月2日、GoogleはYouTube TrueView動画広告キャンペーンをAdWords管理画面に統合しました。
リンク:The power of video meets the capabilities of AdWords ? all TrueView campaigns now in AdWords
これまでTruView動画広告はAdWords管理画面から別画面で管理する必要があり、検索やディスプレイなどのキャンペーンとは切り離されていました。今回の発表では、TruView動画広告は完全にAdWords管理画面に統合され、AdWords管理画面からキャンペーンを作成したり、一括処理などの操作も行うことができるようになりました。
まず、管理画面左上部のキャンペーンタイプセレクタで、動画キャンペーンが組み込まれているのを確認できます。
大きな構造上の変更点としては、これまでキャンペーンの配下に設定していたターゲットグループは、検索、ディスプレイ、ショッピングと同様、広告グループに変更となります。今回の変更で、広告グループでインストリーム広告とインディスプレイ広告のいずれかのTruView動画広告フォーマットを選ぶことができます。各広告グループでは一つのフォーマットしか選択できませんが、キャンペーンには広告グループで複数のフォーマットを分けてもつことができます。キャンペーンの作成も《+キャンペーン》ボタンを押して、動画キャンペーンを選びます。広告グループは《+広告グループ》ボタンで作成できます。
AdWords管理画面の得意とする一括編集や大量の更新を行う場合の一括アップロードが使えるようになりました。
レポーティングに関しても、画面上での各種フィルタ、レポートのメール送信、スケジュール設定が可能です。また、新しい《動画》タブで、動画アナリティクスも見ることができます。
また、今回のタイミングで、レポートの項目が更新されています。動画、検索、ディスプレイなど複数のキャンペーンタイプに共通で使えるレポート項目が見れるようになりました。管理画面で《操作》、《インタラクション率》、《平均費用》が確認できます。
リンク:New reporting columns for multi-channel advertisers
- Interactions(日本語では《操作》):インタラクションとは、その広告フォーマットに関連付けられた主要なユーザー行動(テキスト広告やショッピング広告に対するクリック、動画広告の視聴など)を指します。
- Interaction Rate(日本語では《インタラクション率》):インタラクション率は、表示された広告に対してユーザーがどれくらいの頻度で操作を行っているかを測定するために使用します。インタラクション率は、インタラクションの数を広告の表示回数で割った値です。
- Avg Cost(日本語では《平均費用》): 平均単価は、1 回のインタラクションに対してお支払いいただいた料金の平均額です。広告にかかった総費用をインタラクションの合計数で割った値です。
動画リマーケティングも可能で、共有ライブラリからリマーケティングリストを作成することができます。
右上の設定ボタンを押して、《リンクされたアカウント》で指定されたYouTubeチャンネルとのリンクを設定できます。
アップグレードするには、《すべての動画キャンペーン》をクリックし、アップグレードセンターの手順に従えば実行されます。これまでのデータやターゲティングは引き継がれるとのことです。特にアクションを起こさなくても、向こう6週間のうちに自動でアップグレードは実施されます。
こちらの動画でも詳細が解説されています(日本語字幕付)。
長く待たれたアップグレードですが、ようやく実施され、とても使いやすくなったと思われます。APIでの対応度合は今のところ確認できていませんので、最新情報に関してはフォローアップしたいと思います。