Marin Social
グローバルでクロスチャネル広告管理プラットフォームを展開するマリンソフトウェア株式会社。シニアプロダクトマネージャー野澤智氏にお話を伺った。
マリンソフトウェアは、オーディエンスマーケ ティングスイートというプラットフォームに対する考え方をも っている。サーチ、ソーシャル、ディスプレイのすべてのチャネルおよびデータソースの分析を利用し、購買サイクル全体を通してオーディエンスにリーチするためにチャネルとデバイスを横断して、最適な人に最適な広告を出すことをビジョンに掲げている。
Marin Socialは元々、パリのソーシャル専業のエージェンシーSocialMoovという会社を買収した結果獲得したツール。インハウスのツールが好評につき外販することになり、それがメインのビジネスになったという経緯の会社だ。マーケットシェアはヨーロッパでナンバーワン で、ヨーロッパでTwitterのAPIに初めて接続したベンダーという。エンタープライズの広告主から広告代理店まで使われてきた。
1つのプラットフォームで、Facebook、Twitter、さらにInstagramに対応している。 。
A/Bテストを実施するためのセグメントの自動スプリット機能もある。レポートは15分に1回パブリッシャから取得し、ほぼリアルタイム。そのデータを利用してキャンペーンを最適化可能。APIでレポートデータを取得しデータウェアハウスとの連携もできる。パブリッシャー側にない独自機能として、次のようなものがある。通常のキャンペーンで曜日別、時間別の配信設定が可能となっている。さらに条件を決めて、それにあわせてキャンペーンを止めたり、再開したりもできるようになっている。メッセージブースターという機能では、次の3つの特徴がある。1つめは、オーガニックなポストを管理する機能。オーガニックなポストをするだけでなく、ポストに対するエンゲージメントを促すことができる。2つめは、Facebook、Twitter、Instagramのポストをワンクリックで自動的に広告に変えることができる機能。3つめは、ポスト数が多くなったときに、例えばどれを広告に変えたらいいか判断しづらいという課題がある際、ルールを決めて例えばエンゲージメント率がある閾値を超えた場合に、自動的に広告にするという機能である。
Marin Socialのコンセプトは、数多くの広告を作って、いろいろなセグメントにあて、パフォ ーマンスのよいものだけを自動的に残していくことという。閾値を決め、条件定義を行い、どの広告を残していくかのルールを細かく決めていく運用。事例としては、前回のワールドカップでアディダスが活用し、15%のCTR 向上を実現した。広告セットを横断して、予算を自動的にリアロケーションできるのもクロスチャネル広告管理プラットフォームらしい機能の一つだ。また、特長のある機能として、フィードエンジンがある。これは2つの機能があり、1つ目は、ダイナミックプロダクト広告に対応して、データフィードを元にダイナミックに広告を生 成することができる機能。2つ目は、リターゲティングは関係なく、データフィードを利用してプロスペクティングとして使うこともできる機能だ。
グローバルでサービスを提供している会社だけに、サービス&サポート体制は充実しており、ワールドワイドを3つのタイムゾーンに分けて24時間365日サポート。英語だけでなく日本語 でも対応可能。日本ではチームの半数はサポート担当という力の入れようだ。ある調査では顧客満足度ランキングでトップを誇っている(G2 Crowd Software, Spring 2015 Review of Best Social Advertising Software Platforms調べ) ソーシャルに関してはマネージド・サービス、いわゆるフルサービスと呼ばれるものをプレミアムサービスとして行っている。つまり、ツールを提供するだけでなく、マリンソフトウェア 側でソーシャル広告の日々のキャンペーン運用管理とレポーティングを請け負うというサービ スである。そもそもソーシャル広告のエージェンシーが作っていたツールということから、全体として広 告代理店が非常に使いやすいプラットフォームになっているという。OEMのような形でロゴやURLもパートナー向けに変更することもできる。また、広告主がMarin Socialにログインせ ずにクリエイティブ、レポートを確認できる機能なども広告代理店向けの機能だ。Facebook広告管理に必要な機能は数多く実装しており充実しているが、やはりサーチ、ディスプレイ、ソーシャルを横断するクロスチャネル広告管理プラットフォームとしてのチャネルを横断したデータ活用やレポーティングの部分は強みであり、複数チャネルを活用する広告主にはメリットがあるだろう。
ツール名 | Marin Social |
提供会社 | マリンソフトウェア |
特長 | ・Facebook/Twitter/LinkedIn/Instagram対応 ・曜日別、時間別の配信設定 ・メッセージブースター ・クロスデバイス・レベニュートラッキング ・APIでレポート取得可能 ・レポート、セグメント解析、ピボット、統合レポート ・予算のリアロケーション ・オーディエンスの保存、再利用 ・プロダクトフィード:DPAとプロスペクティングに利用 ・チームの半数がサポート ・マネージド・サービス ・ユーザー定義ロジックで自動管理 ・ホワイトレーベル可能 ・ログインせずにクリエイティブ、レポートを広告主が確認 ・自動スプリット機能:セグメントを自動的に分割 ・オーディエンスマネージャー:ターゲットの作成、再利用 ・ローケーションクラスター |
提供価格 | 応相談 |
提供先 | 広告代理店および広告主 |
URL | Marin Socialのサイトへ |
事例 | 前回のワールドカップでアディダスが活用し、15%のCTR向上を実現 |
連絡先 | マリンソフトウェア株式会社 担当:野澤 03-6230-5409 info_jp@marinsoftware.com |
その他 | TVCM連動型の広告出稿機能(現在フランスのみ) |