Google AdWords(Google 広告)のコンバージョン関連の表示項目の定義を更新

Google AdWords(Google広告)のコンバージョン関連の表示項目の定義を更新

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コンバージョン定義の更新

Google は 2015年10月中旬より、AdWords のコンバージョン関連の表示項目の定義を更新すると発表しました。

リンク:Changes to Conversion Columns AdWords conversion tracking…(Google+)

現時点(2015年9月11日)ではかなりひっそりとしたアナウンスなので気づきにくいですが、AdWords のコンバージョントラッキングタグを利用しているアカウントではなかなか重要な変更だと思われます。

コンバージョンの定義と表示項目の変化を表すと以下のようになります。

conversion_column_change

ちょっと分かりにくいので、一つずつ分かる範囲で解説したいと思います。

 

新しい項目:コンバージョン数

この指標は、これまでの「コンバージョン数(最適化)」と同じ項目です。AdWordsの「運用ツール」内にある「自動入札で参照するコンバージョン指標」に含まれるコンバージョンアクションをすべてまとめた実数が表示されます。

「自動入札で参照するコンバージョン指標」は、最適化するコンバージョン対象を選べる機能ですが、特に何も操作しなければ、通常はすべてのコンバージョン「有効」になっています。そのため、コンバージョン設定を複数設定していないアカウントには影響がないはずです。コンバージョンアクションを複数設定しているアカウントでは、「運用ツール」内から最適化設定のオンオフで、「コンバージョン数」の値に含めるかどうかをコントロールすることができるようになります。

 

新しい項目:すべてのコンバージョン

これは、これまでの「推定合計コンバージョン」に代わる指標で、上記の「コンバージョン数」に含まれない、つまり最適化設定をオフにしているコンバージョンも含め、デバイスまたぎも含めたすべてのコンバージョン数が表示されます。項目名は「合計コンバージョン」とも表記されているようです。

 

新しい項目:デバイスをまたいだコンバージョン

この指標は、これまで「デバイスをまたいだコンバージョンの推定」と同じ項目になります。(あまり使っている方はいないと思いますが…)「すべてのコンバージョン」に含まれるコンバージョンのうち、デバイスをまたいだコンバージョンの合計が表示されます。

これらの変更を見る限り、コンバージョン項目の名前が、以前より直感的に意味が分かるようになっていますね。なお、レポート作成をツールやスクリプトなどで自動化していた方は項目変更などが発生する可能性がありますので、念のため確認して下さい。

定義変更の背景と、アトリビューション入札の強化

今回の変更により、妙に数が増えて複雑化していたコンバージョン関連の指標が整理されます。その結果、今後は指標列でデータを表現するのではなく、「コンバージョン数」に含めるか否かを、「運用ツール」で調整することになりますので、自然と運用ツールの最適化設定が更に強化されていくことが予想されます。

実際、ヘルプにも以下のように書いてあるとおり、

You’ll be able to choose an attribution model for each of your conversion actions, and decide whether or not to include cross-device conversions in your “Conversions” column.

今後は最適化するデータを指定する方法が増える予定のようです。指定したコンバージョン指標ごとにアトリビューションモデルを設定したり、デバイスをまたいだコンバージョンを「コンバージョン数」に含めるかどうかも判断できるようになるようです。

これは、2015年5月の新機能発表で伝えられていたことが、アナウンス通り実行されているということだと思います。

参考:2015年5月版アドワーズ新機能発表と、その詳細解説

発表時は、「Data-driven Attribution model(データ・ドリブンアトリビューションモデル)」のパートで触れられていましたが、予告通り、コンバージョンタイプの編集画面から最適化のアトリビューションモデルを選ぶことで、設定したアトリビューションモデルで計算された貢献度に合わせて自動入札が働く機能になると思われます。

integrated-attribution

これは、AdWordsのリーチが高い国であればあるほど、キーワードレポートを元に上限CPCを調整するという旧来の習慣(外部の入札ツールなども含めて)がほぼ無効化されてしまうレベルの強力な機能だと思います。アトリビューションモデルごとの入札になりますので、ターゲットの目的やキーワード群の役割に合わせて柔軟に変更が可能です。

機械学習や自動化というプラットフォームの仕組みを理解した上で、マニュアルで適切なパラメータを設定する能力がますます重要になっていきますね。マイルストーン通りに着々と進化していくAdWords、今後も展開が楽しみです。

■2015年10月28日 追記
———-
2015年10月27日、予告どおりコンバージョン計測の変更が Inside AdWords でアナウンスされました。

リンク:Inside AdWords: Make every conversion count: cross-device data now included in the Conversions column and integrated with automated bidding

これにより、クロスデバイスのコンバージョンが合計コンバージョン列でも含まれるほか、運用ツールの最適化設定も変更になりました。

この運用ツールでの最適化設定は、拡張CPCや目標CPAなどの自動入札機能を利用する場合に最適化の範囲にクロスデバイスを含めるかどうかを決めるもので、AdWordsのコンバージョントラッキングを利用しているアカウントの場合、重要な項目なのでぜひチェックすることをお勧めします。

手順:
・「運用ツール」タブをクリックし、「コンバージョン トラッキング」を選択
・左側の「設定」メニューをクリック
・「自動入札で参照するコンバージョン指標」の画面で編集のペンボタンをクリック
・以下のような画面になるので、最適化したいのであれば、「コンバージョン(最適化対象)」を選択

conversion-bid-metrics
※「コンバージョンに至ったクリック」の場合、クロスデバイスは考慮されません
※表示はアカウントによって違います

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