米AdRollは、6月17日、マーケターの新規顧客獲得を支援する「AdRoll Prospecting(アドロール プロスペクティング)」を発表しました。
AdRoll Prospectingによって、広告主は顧客データをファーストパーティデータ(自社データ)としてプールできるようになり、IntentMapと呼ばれる潜在顧客データが創出されます。IntentMapにはすでに1,000社以上の広告主が参加し、10億件を超える匿名のユーザープロファイルに接続しているとのことです。
広告主が一旦オプトインしてIntentMapに参加すると、AdRoll Prospectingがその企業の既存顧客と行動パターンが類似した新規ユーザーをターゲットしていきます。1つの商品の購入を検討している人は、関連商品についても可能性の高い見込み客になることが多いといいます。
AdRoll Prospectingのベータ版をすでに活用している広告主は、自然流入のユーザーと比べて平均10%程度高いエンゲージメントを得られているそうです。ZenPayrollはリターゲティングからのクリックで8倍、コンバージョンで20%の増加がみられているとしています。
リターゲティングソリューションを提供する会社としては、再訪問者のみならず、いかに新規を獲得できるかにも注力し、リターゲティングとプロスペクティングの併用でパフォーマンスを最大化しようとするのは当然の戦略です。ただ、AdRollは、それをスタティックなサードパーティデータよりもダイナミックなインテントデータと予測エンジンで実現しようとしている点でポジショニングしようとしている模様です。
日本においてはAdRoll Prospectingは正式提供に向けて現在準備中であり、サービス提供の準備が整い次第、日本でのサービスを正式に開始する予定とのことです。どのようなパフォーマンスを発揮するか期待したいところです。