マーチャントセンターとYouTubeの邂逅
日本時間の2015年5月22日(現地では5月21日)に、YouTubeのTrueViewにカード型ショッピング広告「TrueView for shopping」が発表されました。
リンク:Inside AdWords: Introducing TrueView for shopping ? a new way to promote your products with video
具体的には、TrueView動画広告上に、動画に関連した「カード」がオーバーレイ表示され、Eコマースサイトに誘導できる仕組みです。TrueViewとカード情報の関連付けは、Googleのオンライン商品情報データベースである Google Merchant Center を使って行うことになるようです。
これにより、検索(商品リスト広告)、ディスプレイ(動的リマーケティング)に続いて、動画(TrueView for shopping)も商品情報であるデータフィードと接続できるようになりました。
布石だったYouTubeカード
以前「YouTube TruView広告にカードを導入」という記事でも触れていますが、Googleは2015年3月にYouTubeカード、4月にTrueViewカード(実装は5月)と、立て続けにカード機能を発表してきました。TrueViewカードの本格開始に合わせ、マーチャントセンターとの接続も同時に進めてきたようです。
「カード」は、現在の「アノテーション」に置き換わる存在としてリリースされていて、その名の通り、再生中の動画の脇に情報をカード形式で表示する機能で、「商品紹介」「資金調達」「再生リスト」「関連ウェブサイト」など、さまざまな用途に利用可能です。
TrueViewを利用する広告主は、このカードを使うことで他の動画やプレイリスト、ウェブサイトへ誘導できます。TrueView for shopping では、カードがマーチャントセンターがつながることで、映像に関連した商品カードを提示し、そのまま商品詳細ページに誘導することができるようになります。
動画ショッピングの今後
TrueView for shopping は今後数ヶ月内にAdWords(for videos)の管理画面に実装されます。今すぐ始めたい!という広告主は、Googleの営業担当が付いているアカウントであればもっと早くスタートできるそうなので、問い合わせてみてはいかがでしょうか。
なお、動画のショッピング利用が進むことによって、ホールビデオ(Haul Video)と呼ばれるジャンルが今まで以上に増えてくるかもしれません。
2014年末のホリデーシーズンの購買調査(英語)にもありますが、YouTuberが買い物を紹介する動画(日本であれば、「買ってみた」動画でしょうか)はホールビデオと呼ばれ、若年層を中心に購買に大きな影響を与えていると言われています。
ホールビデオ自体は本来ユーザーが自主的に行っているものですが、この類の動画はTrueViewカードと相性がいいと考えられるため、企業の動画活用の中に、ユーザーとのコラボレーションが生まれる可能性も秘めています。
商品情報の活用は今後も増えていくと思います。フィードの動画利用である TrueView for shopping がどのように企業の動画活用に浸透していくのか、興味深く見守っていきたいと思います!