昨年4月に開催されたAdWords LivestreamでAdvanced reportingが機能追加されると言及されましたが、1年経ってようやく「レポート エディタ」という機能名で実装されたようです(4月から数ヶ月間をかけてロールアウトされる模様なので、もしかすると現時点では管理画面に反映されていないアカウントもあるかと思いますのでご了承ください)。
リンク: Sneak Peek Into AdWords’ New Multidimensional Reports
管理画面の中でのレポート作成については、これまでも変遷をしていますが、今回はわかりやすく、かつ、大変パワフルな機能として追加されました。
レポート エディタは管理画面の上部のメニューの「キャンペーン」と「最適化」の間にある「レポート」をクリックします。
赤い「+ レポート」ボタンを押すと、「表」「折れ線グラフ」「棒グラフ」「円グラフ」を選択できます。
例えば円グラフを作るとします。真ん中のグラフや表を作るエリアをキャンバスと言います。左側にタイルという、キャンバスにドラッグしてレポートを作成する際に使用するディメンションや指標があります。これのうち、グラフに反映したい要素をキャンバスにドラッグ・アンド・ドロップするだけでグラフが完成します。例では、キャンペーン別のクリック数の割合がわかる円グラフを作成しました。
表も同じドラッグ・アンド・ドロップの手順で作成できます。
グラフはPNGかPDF形式、表はCSV、Excel、TSV、XML、CSV.GZ、XML.GZの各形式でダウンロードできます。また、データの送信先指定や送信頻度(一回限り、毎日、毎週の指定曜日)を指定できます。レポートはもちろん保存することができるので、一度テンプレートを作ってしまえば繰り返し活用することができます。
また、フィルタをかけることも可能です。例えば、「携帯端末」だけのデータを抽出することもできます。これまでは全デバイスのデータをダウンロードしてExcel等で他を削除する必要がありましたが、強力なフィルタ機能で効率良くデータ分析ができます。
レポート エディタのよい点は、定型的なAdWordsレポート作成が大幅に効率化されることですが、それに加えアドホックな分析やレポーティングが格段にしやすくなることも挙げられます。今後もAdWordsに新しい広告フォーマットやターゲティング方法が追加されることは予想されます。そうなるとデータ種類が増え、「何を定型レポートをもって定点モニタリングや分析をすべきか」を判断するために、いろいろなデータポイントを試して何が有効かを見極めることができる点が強力かと思います。
最近は広告パフォーマンスの分析のために高機能なBI(ビジネスインテリジェンス)ツールを導入する会社も増えてきましたが、その前にレポートエディタでできることを見極めてからでも遅くないかもしれません。
詳しくは、以下のヘルプを参照することをお勧めします:
リンク: レポート エディタでデータを活用する