本年4月の発表になりますが、Googleが買収したAdometryが提供するTVアトリビューション機能に、Googleの検索クエリーデータとRentrak社の放送データが統合されました。
リンク: Introducing Search Response and Airings Data in TV Attribution – Analytics Blog
Googleサーチクエリーデータの統合
毎分ベースのGoogleのサーチクエリーデータが統合され、スポット単位のキーワードデータと突合し、サーチのマイクロコンバージョンの貢献度を特定のTV放送に対して付与することが可能になりました。
ブランド企業はデジタル上のカスタマージャーニー全体をより見渡すことができます。
- 影響度の評価:どのメッセージがTVへの関心を最大化するかを理解でき、SEO対策や検索連動型広告での最適なキーワード選定に役立てることが可能に
- 認知に対する施策: サイトへの訪問が主要なゴールでない場合でも、ブランド認知等に対して施策の最適化が可能に
- カテゴリーの分析:カテゴリ全体への興味関心がどのような一般キーワードからドライブされるのかを理解。競合の理解もでき、サイトトラフィック分析だけでは得られないインサイト
Rentrakの放送データの統合
企業のスポットCMがいつ放映されたかなどのデータを収集し、タイムリーにTVアトリビューションに役立てるのは簡単ではありません。そのようなデータに直接的にアクセスがないブランド企業も多く存在します。データが入手できたとしても、分析までに時間がかかり、タイミングを逸してしまうことも多くあります。Rentrakの放送データが統合され、以下が実現されました。
- すぐにアクションに移せる: データ収集の煩雑さがなく、すぐにTVアトリビューションを実現可能
- データの精度: アメリカ全土3000万世帯のTVと230のネットワークから収集された統合的なデータセットを提供
- ダイレクトにデータを入手: システムを通じてデータを入手できるので、より頻度高く分析が可能
Googleが直接的にサーチクエリーデータを提供しているサードパーティは、買収したAdometryと、過去にMarketShareだけだったと記憶しています。しかも毎分ベースのデータ。いずれにしてもGoogleだから成せる特別な取り組みであり、企業にとっては強力なソリューションになると考えられます。Googleはこの分野に対して少しづつ強化していくと思われますし、利用する企業とその事例も徐々に出てくるはずですので楽しみな取り組みですね。