本記事はアトリビューション分析をなにから準備し、実行へ進めていくべきなのか?!
をフロー化して整理し、シリーズ形式で紹介したいと思います。
※前回記事:
・Vol.1 アトリビューション分析の実施フロー(計測環境)
■CV(コンバージョン)ポイントを決定する
Vol.2では、以下実施フローの2点目として、”CVポイントの決定”についてお話します。
アトリビューション分析に限らず、WEB上でのゴールポイントを決定する事は当然なのですが、あらためて分析の中でも定義付けし整理します。
ここでWEB上のゴールとして会員登録と購入、というように複数のCVポイントが分かれている場合は、なるべく両方を加味した分析を行うべきです。
例えば、会員登録数を増加させる為の評価、購入数や売上を増加させる為の評価ができるので、会員登録が増加しやすい経路の勝ちパターンはどのようなものか?であったり、購入が最終的にはリスティング広告で獲得できているが、その前に登場しているメディアはなにか?など、それぞれのCVポイントにおける傾向を認識する上でも両方の分析は重要です。
■分析するデータ蓄積期間はどのくらいを考えるべきか
よくここは相談頂くことが多いのですが、経路データをどれくらいの期間まで貯めて、分析に実行するべきか?
答えは、CVポイントにユーザーがタッチするまでに必要な最低期間が対象期間です。
高単価商材であれば、商材を認知?購買するまで最低でも6ヶ月は必要ならば、アトリビューション分析する上でのデータ蓄積期間も6ヶ月は最低必要、という事です。
なんとなく四半期区切りとして3ヶ月間データなどで分析してしまうと、データ期間中に購買するプロセスが途中で切れてしまっていることが多いデータとなり、正しい評価にならないからです。
よって業種業態で期間はバラバラです。自社のアクセス解析データなどでコンバージョンに至るまでのタイムスタンプなど、期間データを確認しながらアトリビューション分析に活かしてもらえればと思います。
また、別の視点として分析対象期間中、どのくらいの広告予算が必要か?と聞かれることもありますが、予算というよりデータ量なので予算額としての答えはありません。
もちろん予算額が多ければ、それに応じて広告表示回数やクリック数のデータ量も多くなるので、問題ないと思いますし、経験上1000万円程度(月間というより、累計)の広告予算があると、深い分析ができるのかな、とも感じますが、まずはアトリビューション分析をスモールスタートとして実行する事のほうが大事です。予算額が少なくても、データ期間を延ばすことでデータ量も増えていきます。
WEB上のCVポイントを整理し、アトリビューション分析の目的をはっきりさせていれば、そこにある経路データは大きな価値となり、分析に活かせるものだと思います。
次回は次のフェーズである「計測ルールの決定&確認」についてお話します!