Facebook広告のターゲティング機能を今一度洗い出す

Facebook広告のターゲティング機能を今一度洗い出す

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Facebookのターゲティング機能が高精度で強力、というのはみなさま耳にされていると思いますが、ここでは改めてその機能を解説していきます。なお、内容はすべてサードパーティーのツールを使わずに利用できるものです。

リンク:5 Ridiculously Powerful Facebook Ad Targeting Strategies

1.最近の購買データを活用する

Facebookは、2013年にEpsilon、Acxiom、Datalogixなどのデータブローカーとパートナーシップを締結し、ユーザーのインサイトを確認できるようにしています。ユーザーが、キャンディークラッシュのアプリにどれだけ時間を費やしているか、結婚のタイミングがいつか、普段何の薬を服用しているか、ミステリー小説を好んで読んでいるのか、Facebookは知っています。

これは、店舗で使えるポイントカード等々の消費活動が把握できるデータを収集し、個々のユーザープロファイルと突き合わせて実現させており、広告主は異なる購買活動の何千・何万のオーディエンスセグメントをターゲットにできます。

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選択肢には制限がありますので、一度ご自身の広告アカウントで確認してみてください。

 

2.ライフイベントのアクティビティを活用する

Facebookのニュースフィードに、『◯◯さんと結婚 or 婚約しました』という投稿が流れて来ることがあると思います。その類いのデータを活用し、ターゲットにするのが当機能です。

ジュエリー関連の広告主であれば、婚約中のユーザーに結婚指輪の広告を訴求し、結婚してから1年経っていないユーザーに一年記念におすすめの商品をレコメンドできます。

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最近転居したユーザーに向けて配信することもできますので、インテリア雑貨を取り扱うEコマースの広告主などにとっては、強力なターゲティングになると思います。

この機能も活用できるライフイベントには制限がり、既存のカテゴリーを使用します。文字を入力して追加することもできますが、選択肢として存在しないライフイベントは入力できませんのでご注意ください。

 

3.カスタムオーディエンスでロイヤリティの構築

カスタムオーディエンスは、自社の顧客データとFacebookのユーザーデータをマッチングさせ、ターゲットとして設定する機能です。設定方法は、以前の記事『Facebook広告のターゲット設定』をご参照ください。

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過去にウェブサイトへ訪問したことのあるユーザーに再訪を促したり、購入経験のあるユーザーに再度リーチさせたり、逆に既存顧客を除外して新規のユーザーのみにアプローチしたりと、色々な使い方ができるカスタムオーディエンスは、Facebookのプロダクトの中でも中心的な存在でしょう。まずはカスタムオーディエンスから初めてみる、という広告主も多いと思います。

成功事例で取り上げられているランジェリーメーカーは、カスタムオーディエンス × oCPM × Page post link ad の組み合わせで配信した結果、CPAを54%削減、新規顧客の獲得単価も28%削減させたと記載されています。強力ですね。

しかし、ここで忘れてはいけないのが”クリエイティブ“です。”誰に”届けるのか、というのは極めて重要なポイントですが、”何を”届けるのか、というのもFacebookでは非常に大切です。ユーザー同士のコミュニケーションの場であることを忘れずに運用すれば、Facebookはしっかり応えてくれると思います。

わかってはいるけどバナーの準備が追いつかない!という方、Shutterstockを使ってみましょう。通常はライセンス制のため費用がかかりますが、Facebookの広告素材として利用する分には無料です。いかにも、なフリー素材は少ない(と感じています)ので、広告画像が無いからPDCA回せない、なんて場合は導入してみてはどうでしょうか。

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日本語での画像検索にも対応しています。『運用』でもけっこうな数が見つかりました。ちなみにですが、画像選択後そのまま注文を確定させると20%ルールに引っかかってしまう可能性もありますので、一度位置調整をしてから確定させることをおすすめします。

なお、顧客データとFacebookユーザーデータのマッチ率ですが、筆者の肌感覚では概ね20〜30%程度です。メインターゲットとして使うにはボリューム不足になりがちなので、その点も考慮した上で戦略を立てましょう。

 

4.類似オーディエンスへアプローチ

この機能も『Facebook広告のターゲット設定』で取り上げていますが、カスタムオーディエンスやFacebookページにいいね!しているユーザー、CV計測時のCVピクセルのデータを元に、名前通り類似するオーディエンスを作成する機能です。

例えば、複数の衣料品を取り扱っているEコマースの広告主の場合、特定のブランドのジャケットを購入しているユーザーと類似するプロファイルのユーザーをターゲットとし、フォーカスして広告をリーチできます。ただし、類似するユーザーの精度を上げるためにも、ある程度のボリュームは必要です。Facebookは、少なくとも500人のカスタムオーディエンスを作成するよう勧めています。

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ユーザーのボリュームも、トップ1%から10%まで選択できます。効率よく配信させたいのは非常に良くわかりますが、数千、数万人程度のターゲット数ではインプレッションしてくれない可能性が高いです。まずは大きな枠に向けて配信をスタートさせ、実績をもとにFacebookに学習してもらった方が結果はついてくると思います。

 

5.きめ細かいターゲット設定を行う

最後の章のタイトルを訳すと、『レイヤーターゲティングオプションを利用して最小粒度でターゲットする』でした。この章は例えが面白かったので、あえてそのままご紹介します。

Facebook広告における真のパワーは、レイヤーターゲティングオプションによってオーディエンスを徐々に特定させることができることです。その最たる(笑える)例は、去年AdWeekで発表されました。とあるマーケティングのプロが、ルームメイトをターゲットにして広告で追い掛け回し、その可哀想なルームメイトはCyberstalker(ネット上で特定の人物につきまとうストーカー)被害にあっていると直感した、というエピソードです。

そうです、あなたは、アクティビティ・デモグラフィック・位置情報データなどを組み合わせて、たった一人のオーディエンスを特定し、除外することができます。ただ、その能力をクリエイティブ作成と、データを組み合わせてオーディエンスを作成することに活用した方が、よほどあなたのためになります。

例:
高齢者のための特別割引を実施している引越し業者は、60歳以上で直近一ヶ月以内にサービス地域にマイホームを購入したユーザーをターゲットにできました。

また、ベビー用品を販売する小売店は、だれが疝痛の薬を購入したか把握し、赤ちゃんをなだめようとする両親をターゲットにしたのです。眠れぬ夜を過ごしている親と、直接話せる能力を想像してみてください!(相手のプロファイルは完全に掌握できている状態で。)あなたのメッセージは、ユーザーが直面している問題に対して、自分がソリューションを提供できることを教えられるのです。

もしあなたが、オーディエンスセグメントから発信されている思考、ニーズ、そして可能性を汲み取ることができれば、そのデータをターゲット設定に落とし込み、Facebook広告を彼らにリーチさせることができるでしょう。

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原文の最後の段落は、『多様で包括的であることが、Facebook広告のベストなターゲティング戦略だ』という題で、ご紹介した5つのうち1つだけをピックアップするのではなく、それぞれをチェックし、自社のターゲットにフィットさせて下さい、と説明しています。

識別したユーザーが誰で、どこに住んでいて、何の仕事をしていて(or 何のために仕事をしていて)、仕事の後は何をしているのか。それぞれのユーザーにキャラクターがあり、それを把握した上で何のツールを使うのか。「Facebookが効果出るらしいからやらないと」ではなく、どうしてFacebookで効果が出るのか。

これはFacebook内に限ったことではなく、COOのシェリル・サンドバーグ氏が2011年に提言していた”Social by Design“もまさに該当すると思います(ご興味があれば調べてみてください)。そこまで考慮した上で運用できれば、別の景色が見えてきそうです。

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