問題の構造を明確にするロジックツリー
前回、運用型広告においてもイシューを見つけること(※前回コラム)が大事なのをお話しましたが、そのイシュー(本質的問題)をより明確に発見する為に、マッキンゼーなどのコンサルティング会社は、「ロジックツリー」「ピラミッドストラクチャー」という2つの手法をよく活用しています。
これによって問題や根拠をツリー上に分解し、原因を掘り下げ、発見できるトレーニングをしているので、今回はこれを紹介します。
ロジックツリーは、ツリーの一番上を大きな論点として、ツリーの下へ細かく分解していく手法です。
例として、あるアカウントで「コンバージョンが頭打ち」になっている問題があり、それをロジックツリーで作ってみると、以下3点の原因が浮き彫りになりました。
こうやって作成してみると、各問題点が明確になり、明確になった問題に対する解決方法が集中して取り組めるようになります。
運用型広告においてもアカウントを再構築する時など、色々なシーンでの問題・課題が発生した時にロジックツリーを活用すると役立つのでは、と感じます。
ただ注意点としては、ロジックツリーは「原因となっている問題点を見つける」為に、掘り下げていくのですが、まずは、沢山作りすぎず、3つ4つ位でいいと思います。
複雑に作りすぎても、カオスになるだけなので、重要な要素のみを意識した形で作成することをオススメします。
ピラミッドストラクチャー
ロジックツリーは問題の構造を掘り下げる手法でしたが、今度は実施したい主張の根拠を掘り下げる「ピラミッドストラクチャー」という手法があります。
これも運用型広告に置き換えて例えてみると、「あるキーワードを追加すべき」という主張がある場合にピラミッドストラクチャーを作成してみました。
そうなると、この「キーワードを追加したい」というアクションを実施したいのは、なぜか?が整理できるようになります。
ピラミッドストラクチャーは、直感的なだけで行動に移すのではなく、アクション(主張)となる根拠を可視化する事で、アクションに対して結果が出やすい、インパクトのある行動なのか、を自分なりに整理もできるし、代理店の方であれば、クライアントに提案を行う場合でも役に立つ手法だと思います。
以上、今回はロジックツリーやピラミッドストラクチャーといった、問題や主張を分解している手法を紹介しましたが、実は分解思考の基本として、コンサルティング会社がコンサルタントへ最初にトレーニングする教育の土台にあり、必ず身につけておかないといけないMECE(ミーシー)という思考法があります。
次回はMECEをより重点的に説明したいと思います!