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エクセルがすべてではない
運用型広告は、課題を発見し、すぐに改善施策をすることが大切です。
しかし、課題を発見するために考えられる全てのレポートを落として、エクセル加工していること場合がよくあります。
もちろん、現状の課題を発見する為のエクセル作成は大切な手順です。しかし、分析する項目すべてをエクセルにする必要はないと思います。
不必要なエクセル作業は極力減らす
エクセルで分析した結果、この分析は不要だったと思うことがよくあります。
その原因の多くは、改善に結びつくポイントを見極めずに分析を始めてしまい検討違いの分析になっているからだと思います。
このようなことが起きないように、まず改善に結びつくポイントを探すための基礎分析は管理画面で実施後、詳細な分析をエクセルでした方が効率的です。
管理画面の操作は熟知する
その為には、管理画面の機能をしっかりと知っておく必要があります。意外と知らない機能やいつの間にかアップデートされている機能があります。今後、運用者が知っていると便利な機能を、いろいろとご紹介します。
前置きが長くなりましたが、今回はその第1回目になります。
意外と使いこなせていない「表示」「分割」の機能
今回、ご紹介するのは「表示」「分割」の機能です。注:Yahoo!広告では「表示」、Google 広告では「分割」です。
この機能は、いろいろなことが出来ますが、今回は基本的な使い方を紹介します。キャンペーン、広告グループのタブで、よく使うのは「期間」の粒度です。「日」「週」「月」「四半期」「年」「曜日」「時間」の粒度で集計可能です。
注:データ参照期間が長期間の場合に「日」など表示が出来ないな項目があります。その場合、データ参照期間を短くするなど工夫をして下さい。
進捗確認で使ってみる
「昨日より、良かったか?悪かったか?」
「先週より、良かったか?悪かったか?」
「先月より、良かったか?悪かったか?」
進捗確認は、現状の状態を把握しするために、運用では重要な仕事のひとつです。しかし、これら全てをエクセルで抽出・確認することはとても大変です。
「過去7日間の推移」、「過去1ヶ月の週単位の推移」、「過去3ヶ月推移」などキャンペーン、広告グループで確認可能です。
成果の割合が大きなキャンペーン、広告グループからチェックしていくことで、時間も短縮が可能です。
また、月初のエクセルを使った進捗確認で起きる欠点も補えます。基本的に月単位で集計が多く、前月からの流れを確認しにくくなります。しかし、管理画面では集計期間を過去30日と変更するだけで終わります。
改善ポイントを見つける基礎分析と割り切る
ユニファイドキャンペーン、エンハンストキャンペーンによりキャンペーン単位でデバイスの設定が不可能になり複雑化しました。当然、エクセルで確認したい気持ちはあるのですが、必要な改善ポイントの見極めと考える割り切りが大切です。
なかなか手が回らない分析に使う
そして、「曜日」「時間」の粒度で集計は便利です。どうしても「曜日」「時間」は後回しになります。
まず「曜日」が後回しになる理由は、エクセルでも一手間必要な項目だからです。複雑なエクセルの関数ではありませんが、セルの書式設定のユーザー定義を使い曜日を表示させ、数値を集計することになります。この一手間かかることが、「曜日」粒度の集計が後回しの原因のひとつです。
もちろん、月曜日は祝日が多く、正しい数値ではない可能性もあります。しかし経験上、判断を大きく見誤ることはないと思いますので、管理画面で集計し、傾向値を把握しておくことはとても大切です。
次に、「時間」が後回しになる理由は、「時間」だけでは情報が不足しており、「時間」×「曜日」で分析したいということが大きな要因だと思います。もちろん、「時間」×「曜日」で分析したい気持ちはとてもよくわかります。しかし、「時間」×「曜日」のレポートを作成する時間は手間がかかります。
そんな時は、よく獲得出来る曜日を確認してから、「時間」で確認するなど工夫をして、大まかに確認します。何か大きな改善のポイントがありそうなら、「時間」×「曜日」のレポートを作成し、時間帯・曜日別の入札強弱の施策に落とし込むようにします。
まとめ
運用型広告の目的は、日々の運用で改善を進めることで、分析はその入り口です。可能な限り管理画面で基本的な分析をして、エクセル作業を減らすことで限られた時間を効果につながるような分析や施策を考える時間に使うことが重要です。
日々、忙しい運用者にとって、ちょっとした作業時間の積み重ねを見直すことはとても大切なことだと思います。
是非、積極的に管理画面で基礎分析をしてみて下さい。